剣道探求ブログ

剣道探求ブログでは、剣道で強くなる方法を探求していきます。

2019年06月

こんにちは
今回は、僕が全日本剣道選手権史上最高にかっこいいと思っている宮崎正裕先生のメンを紹介しよう。
そのメンとは、1991年の決勝、2本目の出ばなメンだ。

まずは、動画をご覧いただきたい。



2:15のつばぜり合いから見ていただきたい。
つばぜり合いから分かれつつ、相手(栄花秀幸選手)を引き込んで出ばなをメンにとらえた一本だ。
注目すべきは、宮崎選手の読みの的確さ、打突機会を作る能力、驚異的な身体能力だ。
以下で解説しよう。

図1
つばぜり合い

図2
宮崎選手の方から表をとって分かれる。

図3
宮崎選手、自分から下がる。

図4

左足を一気に大きく一歩下げた。
つばぜり合いの別れ際で相手を追ってくる傾向がある栄花選手の動きを読んで、相手を引き込むためにわざと下がって技を仕掛けた。


図5
右足も後ろに一気に素早く引き付ける。
反動で体が浮いているのが分かるだろう。
左足の力を使っての右足の引き付けと、前から後ろへの重心移動が速くスムーズだ。
ここまでの動作で、栄花選手を引き込むことに成功!


図6
重要なポイント。
体をいきなり下に沈める。
それと同時に、相手の竹刀を中心に自分の竹刀を反時計回りに回す。
この動作は、栄花選手の打突タイミングを外し、惑わすためのフェイントと考えられる。

図7

腰を沈めた勢いで、メンに跳び出す体勢を作る。
きっとこの時、栄花選手は、自分が打ち込もうとする間合いまで詰める直前に宮崎選手がいきなり体を沈め、竹刀を反時計回りに回したことで、打突のタイミングを外され、自分の視界から宮崎選手の竹刀が消えたように見えただろう。

図8
宮崎選手、今度は重心を前に移動し、メンに跳び込む。
栄花選手、一瞬の惑いからか、竹刀を開き完全に居付いている!
完璧な打突の機会作り!!
宮崎選手は、試合前からある程度このパターンは想定していたのかもしれない。
栄花選手はこの大会、別れ際では積極的に前に出て打っていく場面が多かった。

図9
宮崎選手、見事にメンをとらえる!!!
ちなみに、この足の形は宮崎選手のメンの特徴といえる。
メン打突時に、右足の膝がすねより前に出て、左足がまっすぐ伸びている。
更に、勢いや速度がある場合は、左足は跳んだ勢いで床から離れている。
このメン打ち時の足の形が、宮崎選手のとんでもない打突スピードにどの程度関わっているかは、まだ私には分からない。
研究するのも面白いかもしれない。

図10
高速で相手に体を引き付ける。
打突後の勢いを出すことで、きめの体勢に入る。

図11
相手の右側に抜け、残身。

図12
十分に距離をとって構える。
白旗三本が上がっている。

図13
構えを解く。
史上初の二連覇達成!!!
驚異的なメンで二連覇を決めた!!

このメンがすごいと感じる点は、以下だ。
・技のアイデア
・技を決める機会作りの完璧さ
・重心移動のスムーズさ
・動作のスピード
・スピードある動作を支えているであろう、下半身・上半身の筋力。
といったところだ。

僕は、未だにこれを超える出ばなメンを見たことがない。
この技は、天才の技だ!

ところで、ここまで解説してきたが、果たしてこの技は参考になるのだろうか?
明日の稽古からまねできるテクニックだろうか?
ほとんどの人が無理だろう(笑)

でも、強い人の技を見て理解を深める姿勢は必要だと思う。



こんにちは、たかしです。
「タバタ式トレーニング」
をご存じだろうか?

超短時間トレーニングで、持久力を向上させられるトレーニングとして有名だ。
1回たった4分、週2回のトレーニングを3週間やるだけで効果が出てくるという。
流れはYouTubeで見ると分かりやすいと思う。
詳しくは、
田畑 泉 著『タバタ式トレーニング』
を読んでいただきたい。
とても分かりやすく根拠を示して解説している。

簡単にトレーニング内容を説明すると

20秒全力運動→10秒休憩
を8セットやる。

運動の種類は、簡単なもので、よくスクワットやバーピーなどが用いられているそうだ。

僕は、これを剣道風にアレンジしてみた。
名付けて

「追い込み素振り」!

◯方法
跳躍素振り全力20秒→休憩10秒
を8セット

実にシンプル。
これを週2回やる。
スマホのタバタ式タイマーアプリを使うと良い。

疲労困憊するまで体を追い込まなければ効果がでないので、稽古前はやらない方が良い。

ところで、時間設定を見て、どっかで見たような気がすると思った……
かかり稽古に似ている!
かかり稽古でも、持久力向上はできるだろう。
しかし、僕は、純粋なトレーニングとして専念できるタバタ式も別にやった方が良いと思う。
実は、数回やったことがあるのだが、かかり稽古に似たキツさがある。
あまりにキツく効果が出る前にフェードアウトしてしまったが(笑)
近いうちに再開したい。

剣道家たかしです。

パレートの法則
とは、
「2割の要素が全体の8割を生み出している」
という状態を表す法則だ。
詳細は検索してみてください。

この言葉を知った時、これは剣道にも言えるのではないか?
と思った。
例えば、
稽古した技の2割が有効打突8割を生み出している

といった感じに。
上記の法則が成り立つとすれば、8割の結果を出している「2割」の技が分かれば、その稽古を重点的にやることで稽古の効率化が図れる。

つまり、最も効率の高い技の稽古量を増やし完成度を高め、練習しても一本につながらない技の稽古量はほどほどにする
といった効率的稽古戦略が立てられる。

僕は、これを実戦したわけではないので、本当に強くなれるかどうかはまだ分からないが、今後やってみたい。

しかし、
「まだ不得意だけどこれを決めてみたい」
とあえて苦手技にこだわって技の開拓をしていくのも面白いと思う。

どんな技を稽古すべきかは考え出すときりがないが、僕は基本的に得意技を伸ばし苦手は切り捨てたいタイプだ。

高校・大学生のように潤沢な稽古時間と整った稽古環境があれば、好きなだけ技の開拓もできる。
しかし、僕などような一般剣道家は、苦手技・マイナー技術の習得というより、得意技を中心にして稽古効率を高めていくのが良いのではないかと思う。




あれは、忘れもしない2000年11月3日。
当時、中学生だった僕は、テレビを通して初めて見た全日本選手権で、衝撃的な剣道に出会った。

史上初の三連覇に挑戦していた現役キャリア末期の宮崎正裕先生の剣道である。

相手の竹刀を払ったり、巻いたり、竹刀を開きながら攻めていく姿に衝撃を受けた。
「今、日本一強い選手はこんな剣道をするのか!?」
「俺は、こんな剣道は習ったことも見たこともないぞ、俺がこんなことをやったら先生方(当時指導を受けていた)に怒られるんじゃないか?」
「でも、強すぎる!!!」
「かっこよすぎる!!!」
「速すぎる!!!」
「天才とはこのことをいうのか!?」

と、こんな具合で感動した。
録画したビデオを何十回も見た。

それ以来、宮崎先生は、僕の憧れで、崇拝する剣道選手となったのである。
先生の試合を見ていると、剣道を研究することを忘れ、芸術鑑賞の領域に入ってしまう(笑)

重要な打突の機会に「居付き」というのがある。
居付きとは、
「動作や注意力が途切れた状態」
だと思う。
そこに打突が加わると一本となるわけだ。

なぜか?
それは、居付くと相手に対して、体も心も戦う状態が整わず、打突されても対応できない状態にあるからだと思う。

対応しようのない打突を食らう
→剣術を想定すれば死を意味する。

だから、居付きを捉えれば一本になるのだと思う。

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